先日研修でつくばのヴィナイオータさん本社にお伺いし、多数のワインをテイスティングさせて頂
きました!その中から特にお勧めをスタッフのテイスティングコメントと共にご紹介させて頂きます!
■ステーファノ レニャーニ / バンブー ロード 2023年(オレンジ)
産地:イタリア、リグーリア
品種:マルヴァジーア ディ カンディア、マルヴァジーア トスカーナ、トレッビアーノ、アルバーナ、ヴェルメンティーノ
≪フジマルスタッフコメント≫
すりおろしリンゴのようなフレッシュな果実味が活き活きと感じ、下支えする伸びやかな酸味も心地よく、ついつい杯が進
む心地良さ。醸し由来の仄かなタンニンと旨みが味わいの輪郭を整え、まとまりと存在感のある味わいに。
≪輸入元資料より≫
近所のブドウ農家が高齢や実入りも悪いので畑仕事をやめようと考えていた時、市場価格より高額で買い取る代わりにステーファノが要求する仕事を徹底してもらったブドウで造るワイン。
★ステーファノ レニャーニ
トスカーナ州のピサから北に 65km、エミリアロマーニャ州のパルマから南に 120km、リグーリア州を含めた 3 つの州の州
境にあるサルザーナで 2005 年にブドウを植え、2008 年からワインを仕込み始めたステーファノ レニャーニ。
元々保険の会社を経営していて、従業員も沢山いてその業界で成功を収めていましたが、ラ ビアンカーラやラディコンと
出会い、一緒にワインを飲むうちに彼らの信念、覚悟の気合入りっぷりに触発、彼曰く「雷に打たれてしまった」そうです。
半農半商の生活を 8 年ほど経て、2012 年に保険の仕事を完全に辞め、ワイン造りだけで生きていく念願の暮らしを手に
入れました。1 ヘクタールの畑ではヴェルメンティーノだけを栽培しています。
2015 年ヴィンテージからリリースされたバン
ブーロードは、近隣の農家の老人が栽培をやめようと考えていたところでステーファノと出会い、市場価格よりも高い価
格で買い取る代わりに、畑に植わっていた樹齢 80 年ほどのブドウでステーファノが理想とする仕事を実践してもらうこと
で畑を継続してもらい、造られることになったワイン。老人の畑ではトレッビアーノ、マルヴァジーア ディ カンディア、マ
ルヴァジーア トスカーナ、アルバーナ、ヴェルメンティーノを栽培しています。
以下ヴィナイオータ社訪問記になりますが、併設のワインショップ、「だだ商店」、「だだ食堂」は何方でもご利用いただけますので、機会
があればぜひ♪
(アクセス等詳細:https://dada2020.com/)
(2025年1月 訪問記 by スタッフ齋藤)
「人間は自然から土地を間借りしてるだけ。自然界の先人に敬意を払っています」
という太田社長の言葉通り、永くその土地に根づく大きな木々に囲まれ、自然に溶け込むかのようにヴィナイオータさん
の建物は佇んでいました。駐車場も含め一切アスファルトは無く、所々に仕掛けがあって雨水が下水ではなく地下水源
に導かれています。そしてセラーは半地下、天井の上にも木々が生い茂り自然と人が仲良く共存している風景がそこに
ありました。
併設のだだ食堂で頂いた定食も、自社栽培のお米や野菜をはじめ調味料まで、手を掛けながらも自然を活かした方法
で育てられたものばかり。勿論ワインも同様で全てに一貫性があり、人と自然との繋がりやあり方を深く考えさせられる
場でした。
数々のワインをテイスティングさせて頂きましたが、それらは自然と同じく、良し悪しや善悪は無く、受け止め方や活かし
方が大切なのだなとつくづく感じました。特に長い瓶熟成を経たワインは太田社長の言葉通り、「年齢を重ねた人」と同じ
く懐が深く、ペアリングを考えなくとも様々な料理を受け止める寛容さを感じました。また感覚や感情が刺激されて自然
に会話が生まれ、はじめは雰囲気に圧倒され固かったフジマルチームも賑やかな雰囲気に。ワインの力を改めて強く感
じた 1 日となりました!