シュナンブラン50%、スモイブラン30%、グルナッシュブラン10%、パレリャーダ10%。抜栓した直後は若干の揮発酸こそ感じられますが、ピチピチもぎたての白桃や八朔などの柑橘のフルーツの香りたっぷりで抜群に美味しいです!(少しガス感もあります)
二日目以降は少しフレッシュさは落ち着きますが、桃などの果実味は健在、そこにハーブ感なども現れ、華やかな香りも感じられる複雑味のある味わいに。ただ、戻り香に香ばしい豆感がうっすら出てきますのでその日のうちに飲み切ることをおすすめいたします。
<輸入元様資料より>
ホアン ラモン エスコーダが妻カルメン サナフヤと共にワイナリーを設立したのは1997年。遺産相続や家督争いが発端となり一族が袂を分かつきっかけになってしまった事は悲しい事でしたが、ホアン ラモンはこれを機に全ての畑でビオディナミによる共生環境を整えます。2003年の事でした。
ホアン ラモンは少しばかりカタルーニャの訛りが入りつつも器用に英語も話す国際人。長く伸びたロマンスグレイの髪の毛が印象的ですが、底抜けに明るいキャラクターはまるで太陽。コンカ デ バルベラという国際的スポットライトから外れたエリアにも関わらず、プリミティブなワイン造りに於けるスペインのリーダーとして称賛と敬意を受けて来ました。彼こそがまごう事無き先駆者であり、その功績と存在価値は現地でも図抜けています。
ゼロの挑戦は2005年から始めましたが、2013年にワイナリーを建て替えた事でワインがより美しく健全に味わえるスタイルになりました。奥様からは相当な借金をした様ですが、地下10メートル近くまで深く掘られたセラーの最下部を案内する時のホアン ラモンは誇らしげでもあり、更には自身の秘密基地を案内しながら興奮する子供の様でもあります。スペインのナチュラリストで最も古くから活躍する巨人でありながらも謙虚でピュア。そしてその歩みを止めようともしない無尽蔵のエネルギーはエスコーダのエスコーダたる所以なのです。
エルス バソテッツ 2017年 (オレンジ シュナンブラン50%、スモイブラン30%、グルナッシュブラン10%、パレリャーダ10%)
Chenin Blanc/Sumoll/Garnacha Blanca/ Macabeuのブレンドで作るEscoda Sanahuja【エスコーダ サナフヤ】のハウスホワイト。ビンテージの結果によってParelladaをブレンドする事もあります。2017はChenin Blanc 50%にSumoll Blancを30%、更にGrenache BlancとParelladaを10%ずつ使用したそうです。
Prenafeta【プレナフェタ】に広がる15haの自社畑の内、5haに植えられた白ブドウをパッチワークの様に収穫。ワイナリーの地下に設置されたコンクリートタンクで5日間のスキンコンタクトを経て、発酵されます。バスケットプレスの後に再びコンクリートタンクで熟成。
桃、オレンジ、リンゴと言った多様なフルーツの芳香。一部ホールバンチプレスから生まれるフェンネルやカルダモンの様なベジタルなフレーバーが独特の旨味を齎し、カカオの様なキャラメライズされた複雑なミネラル香も同居しています。非常にエアリーでフレッシュ、ワインの飲み込むという行為の楽しさを体現しているキュヴェと言えるでしょう。