産地:長野 リンゴ品種:グラニースミス、フジ
赤ワイン樽へ搾汁したリンゴ果汁を投入し野生酵母による発酵を行った木樽発酵の原酒(A)、乳酸発酵と複数のビール酵母を織り交ぜて多段階発酵させた原酒(B)を、ステンレスタンクでブレンド。
市販酵母は元来、野生酵母から単離して拡大培養をかけたものであり、市販酵母を複数組み合わせてSTA1(Negative→Positive) 順に投入することで、野生酵母のような複数酵母による発酵を醸造家の手でコントロールできるのではないかという仮説を試みました。
ここに、自社圃場産フレッシュホップ(カスケード種)から精製したルプリンパウダー(フレッシュな苦み)とHOPPER THAN JULYでも実証した知見である熟成ホップ(舌にまとわりつく渋み)を加えることで、赤ワイン樽による非フラボノイド系(エラグ酸・ガリック酸)タンニンの前後において余韻の長さを調整することに成功しました。
サノバスミスSP キピヘイジは、年に1度の特別醸造を施す「SP」ライン。じっくりと仕込んだこの贅沢なダブルニューイングランドスタイルホップサイダーは、リンゴとホップ、畑の実りへの感謝を表現します。
前作とは全く異なる設計により完成した今年のキピヘイジは、グラニースミスの活用、木樽発酵と多段階発酵のブレンド、フレッシュホップルプリンパウダー・熟成ホップの追投入など、原材料面と醸造技術面の双方でアップデートを行いました。
四季から採取した農産物の融合体であるキピヘイジのシャープな飲み口・気高い香り・じっくり続く余韻は、Farm to Cheersをしっかりと感じさせてくれる仕上がりとなっています。
Hazyは繰り返す季節に霞むモヤ。まだまだ見えないこの道の到達点。道のりの先は霞がかっているけれど、その一歩一歩をしっかりと踏みしめながらずっと続けていく手探りの冒険。毎年、季節を繰り返しながら、2度と同じ環境条件が揃わない中でベストを尽くすべく自然に対峙し続ける農業の姿。
先が見えないからこそ、溢れ出る好奇心と心躍らせるビートに乗っかって、日々の徒然を丁寧に味わっていく。
たまには力を抜いて、Keep it easy, Keep it hazy。