今回はじめてご紹介するヨーナス ドスタートはオーバーモーゼルで古代品種エルプリングニフォーカスした稀有な造り手で
す。品種の姓が複雑にからみ地味深さを感じるオレンジワインです。チェーリーやスモモの果実感、どことなく懐かしさを感じる味わい
で飲み心地もよく、エキス感たっぷり。
ワインについて
輸入元様資料より
●ワインについて
産地:ドイツ モーゼル
品種:オレンジ エルプリング、シャルドネ、ピノグリ、ピノ ノワール
手摘みで収穫後、ピノ グリの一部は1週間ほどマセレーション、エルプリン
グの一部はマセレーション発酵、それ以外のブドウはシャルドネも含めて全
房プレス。その後、古樽(228L)にモストを移し、10ヶ月シュールリー。バ
トナージュは一切しない。アサンブラージュの際に22年に仕込んだピノ ノ
ワールをブレンド。無清澄、ノンフィルターで瓶詰め。
2022年ヴィンテージの赤ピノ ノワールを少量仕込んだのですが、発酵
中に好ましくない「カーボニック マセレーション」が起こりました。
それは瓶詰めせずに様子を見ようと決めました。
こうして「カランボラ
ージュ」は、私が所有する4品種全てをブレンドした「グロ カランボラ
ージュ」となりました。このワインは以前のスタイルを忠実に守りつ
つ、他のシリーズよりも遊び心と実験性に溢れています。
生産者について
ヨーナス ドスタート Jonas Dostert
●詳細・歴史
Wine Story
【輸入元様資料より】
ヨーナス ドスタートが拠点を置くのはモーゼル上流にあるニッテルとい
う小さな村です。
通常、モーゼルワインの話で言及されるのはモーゼル中流 下流、そして
ザール、ルーヴァー地域であり、それよりも上流にある「オーバーモーゼ
ル」が話題に出ることはあまりありません。モーゼルには長いワイン造り
の歴史がありますが、これまでオーバーモーゼルから大きく注目されるよ
うな生産者が出てこなかったことが大きな理由だと考えられます。また、
オーバーモーゼルは貝殻石灰岩土壌が主体なのに対してモーゼル中流、下
流ではスレート土壌が主体です。モーゼルの代表品種リースリングとス
レート土壌の組み合わせがモーゼルワインのイメージを形作っているという点においても、オーバーモーゼルは特殊な
地域になります。さらにヨーナスの畑の土壌は「ドロマイト質石灰石」と呼ばれる希少な土壌で、一般的な石灰よりも
マグネシウム含有量が多く、より硬いとされています。
そんなオーバーモーゼルで良いワインを造ろうと志したのがヨーナスでした。2018年が
ファーストビンテージのヨーナスは、ヨーロッパ最古の品種の一つであるエルプリングに
フォーカスしたいと考えます。それは、エルプリングがオーバーモーゼルの古の記憶を宿
す品種であるのと同時に、教会の都合や商業主義の台頭により、リースリングなどの「優
れた品種」に植え替えられて排除されていった歴史を持つからです。
現在エルプリングが辛うじて残っているのが、モーゼルの
上流地域です。エルプリング同様、全くと言っていいほど
注目されてこなかったオーバーモーゼルで育ったヨーナス
としてはエルプリングを否定する選択肢は初めからなかっ
たとも言えます。そして、彼のその強い想いはワインとし
て結晶化し、「エルプリング」と「オーバーモーゼル」と
いう2つのキーワードは現代のワインラヴァーの耳に届くようになったと言えます。自分
が住み、生業を支えてくれる土地に最大限の敬意を払いたいと考えるヨーナスは、化学農
薬や除草剤の散布、培養酵母の使用といった人的介入を排除したワイン造りをします。ド
ロマイトとエルプリングから生み出されるワインは古代に想いを馳せたくなるような微細
な輝きを放っており、一貫して自らを自然に明け渡すような潔さと、ヨーナスが持つ悩み
と優しさが表れているように感じます。