シュナンブランによるオレンジワイン。蜜のような香りにトロミすら感じる凝縮度の高い果実味。酸も生き生きとしていて艶やかな印象。長い余韻にうっとりさせられます。
<輸入元様資料より>
ホアン ラモン エスコーダが妻カルメン サナフヤと共にワイナリーを設立したのは1997年。遺産相続や家督争いが発端となり一族が袂を分かつきっかけになってしまった事は悲しい事でしたが、ホアン ラモンはこれを機に全ての畑でビオディナミによる共生環境を整えます。2003年の事でした。
ホアン ラモンは少しばかりカタルーニャの訛りが入りつつも器用に英語も話す国際人。長く伸びたロマンスグレイの髪の毛が印象的ですが、底抜けに明るいキャラクターはまるで太陽。コンカ デ バルベラという国際的スポットライトから外れたエリアにも関わらず、プリミティブなワイン造りに於けるスペインのリーダーとして称賛と敬意を受けて来ました。彼こそがまごう事無き先駆者であり、その功績と存在価値は現地でも図抜けています。
ゼロの挑戦は2005年から始めましたが、2013年にワイナリーを建て替えた事でワインがより美しく健全に味わえるスタイルになりました。奥様からは相当な借金をした様ですが、地下10メートル近くまで深く掘られたセラーの最下部を案内する時のホアン ラモンは誇らしげでもあり、更には自身の秘密基地を案内しながら興奮する子供の様でもあります。スペインのナチュラリストで最も古くから活躍する巨人でありながらも謙虚でピュア。そしてその歩みを止めようともしない無尽蔵のエネルギーはエスコーダのエスコーダたる所以なのです。